高齢者が増加することによって、社会における労働人口が変化します。
つまり、人口における高齢者の数に比例して、労働人口における高齢者の比率も高くなるのです。
定年を迎えた人を再雇用する高年齢者雇用安定法が改正されていますが、その目的は強制的に企業に再雇用を迫ることではありません。
定年後の再雇用を迫ることによって、高齢者が働くための環境を企業が考えることにあります。
高齢者は若い人のように体が動くわけではありません。
しかし、これまで会社で働いてきたわけですから、その知識を無駄にすることはもったいないことでしょう。
豊かな経験と技術力を企業の発展に活かしていかなければなりません。
実際に高齢者が企業を支えているところもあります。
定年が社会での引退を意味するのであれば、高齢者を排除する企業はこれから立ち行かなくなるのです。
もちろん、業種によって体力的に高齢者には厳しい場合もあるでしょう。
企業が高齢者を再雇用するために、どのような職種を担ってもらえばいいのかを考えることになります。
定年を迎えた人たちの労働意欲を調査したアンケートがあります。
これによると、働けるうちはずっと働きたいと思っている人が3割以上もいます。
60歳で仕事を辞めると考えているのは1割にも満たないのです。
働く理由は経済の理由が一番多いそうです。
年金支給年齢が引き上げられるにしたがって、会社を辞めても年金をもらえないことが経済的に問題となるのです。
仕事があれば、誰でも働くことができます。
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